2011.3.27(日)更新
651系スーパーひたち
2011.3.5(土) 常磐線柏−我孫子
Canon EOS 7D EF500mmF4L IS ISO100

 未曾有の大災害となった東日本大震災。この写真はたまたま地震発生1週間前に撮っていたものである。震災以降不通となっている常磐線経由で上野−仙台間を走るスーパーひたち。復興への願いを込めて公開したいと思う。

 自宅の引越しや本業の多忙、その他諸々の理由により、まったく写真を撮りに行くことができなかった2月が終わり、3月に入って私もボチボチ撮り鉄活動を再開しようかと考えた。翌週には大切なモータースポーツ撮影が控えている。カメラには慣れておかなければならない。というわけで、近所の常磐線を撮ってみることにしたのである。狙いは特にない。長玉を使ってシャッターを押せるのであれば被写体は何でもよかったのである。残念なことであるが、そもそも常磐線にはまともなターゲットが残っていない。エメラルドグリーンと紺のラインの銀色電車2種にスーパー特急、EF81から置き替えられたばかりのEF510貨レ。正直、どうでもいい被写体ばかりである。しかし、そんな撮り鉄的には乏しいラインナップの中でも、20年選手である651系スーパーひたちは来年度の置き換えが予定されているという。ならば、今日はコイツをターゲットにしてみよう。

 自宅からチャリンコをこぐこと数十分、ポカポカ陽気の青空の下、14時には現地に到着した。当然誰もいるわけがなく、1人さみしくゲバをセットして、しばし、サイドに光線が回るのを待つ。15時を過ぎると太陽は傾き、風も吹いて気温が下がってきた。先ほどまで地表を漂っていた陽炎も吹き飛ばされ、ファインダーがクリアになる。いい感じである。1本前に通過していったスーパーひたちは短い7両編成だった。サイドにも光線が当たらなかった。きちんと撮るのならば編成は長い方がありがたいし、サイドに日が当たらない編成写真はゴミ箱直行である。とにかく、いつになったら来るのかよくわからない11両編成のスーパーひたちを待つ。ダイヤも時刻表も何も持ってきていないので確認のしようがないのである。
 15時17分、はるか先の大カーブからオフホワイトの車体が現れた。100km/h以上の速度が出ているハズなのだが、ファインダーの中ではずいぶんゆっくり進んでくるように見える。もう少しあと少し。狙いの信号端子?の上でシャッターを切る。オッシャー!迎撃成功!

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