撮影機材
 まだまだポジで頑張るつもりであったが、2010年6月、ついに2台目のデジタルカメラを購入。とうとうカメラは7台、レンズは13本にもなってしまった(実は他にもまだあるんですが)。すべての機材を持ち出して出撃するのは、あまりに重過ぎてもう不可能。しかし、どうしてもまだ欲しい機材がある。EOS-1D Mark IIから待つこと5年以上、ついに出たキヤノンのフルサイズ高速機EOS-1D X。APS-HのEOS-1D系を買い控えてきた私にとって、2012年3月の発売が待ち遠しくてたまらない。レンズではEF70-200mmF2.8L II。ズームレンズを使わない私であるが、コイツでなければ、どうしても撮れない一枚がある。もう1本はバケ用75mmF2.8。今買わなければ、もう新品では買えないのである。ついでに言うとモータースポーツ用にもリニューアルしたヨンニッパIS IIが欲しい。物欲はホントにキリがない。
 そんな私の愛機たちの写真はコンデジ・キヤノンIXYで撮ったもの。ポジの写真よりもキレイな気がするのは、もちろん気のせいに違いない。

現役機
Canon EOS 7D
 ついに2代目となった我がデジカメ。先代EOS40Dも撮り鉄で使う分には特に不満はなかったのだが、サーキットでモータースポーツを撮るには少々役不足。AF性能のアラが見えてしまったのである。そこで、満を持して後継機としてコイツを実戦投入した。オールクロスの19点AFセンサーとアルゴリズムを一新したAIサーボIIはAPS-Cのフォーマットも相まって、フルサイズ機が苦手とする端っこの測距点でもいつでもバリピン合焦なのである。
 巷ではモヤモヤ、ザラザラなど、画質について何かと批判の多いこのカメラではあるが、所詮口先だけの価格.comや2ちゃんのバカどもにコイツの真の実力など分かるまい。ノイズリダクションやら何やらのクソッ垂れな補正機能はすべてOFF。これで1800万画素センサーの真の実力を最大限に発揮できる。機材の使いこなしも腕の内。道具に文句をタレるようではまだ青い。
 ちなみに緑のストラップは歴代EOSに使い続けて通算4本目。

 ん?動画?そんなもんイラネ。使い方よくわからんし。
Canon EOS 40D
 ついに私も三途の川を渡った向こう側、デジの世界に足を踏み入れてしまった。ちょっと前にはまだまだポジで頑張る!と言っておきながら、コイツの抜群のコストパフォーマンスにさんざん悩んで、ついに通販のボタンをポチッと押してしまったのである。
 プロ機の1Vや1Nと比べるとショボイところも目に付くが、何と言ってもこのカメラはたったの10万円チョイ。この値段で文句を言ったらバチ当たりである。さらに35mm換算×1.6は今まで未体験の1000mmオーバーの世界も見えてくる。ちょっと高いテレコンだと思えば安い買い物である。

 EOS7D導入後もモチロン現役続行。緑のストラップは一軍登録の証である。
Canon EOS-1V HS
 2004年9月に実戦投入した現在のメインカメラ。EOS-1NHSで十分だったため、実は2002年に購入して以来、しばらくは箱も開けずに放っておかれていた。しかし、使ってビックリ!AF性能、巻き上げ速度の差は歴然!周辺部の測距点でも喰らいついたらハズさない動体予測AFと秒速10コマ(AF追従は秒速9コマ)はおそろしぃ!おそらく20年後も史上最強のフィルムカメラだろう。その時までフィルムが残っていればの話であるが・・・。

 また、このカメラ、非常にバッテリーのモチがいい。私が使う分にはニッケル水素パックにフル充電すると半年くらい充電不要であった。しかし、電池のモチが良過ぎるだけに、出撃前に充電を忘れがちなのが危険なところ。私は冬場にたびたびバッテリーダウンに泣かされている(涙)。もちろん、確認しない自分が悪いのだが・・・。
Canon EOS-1N HS & EF50mmF1.4 USM
 1997年7月使用開始。初のAF機。現在も予備機としてまだまだ活躍中。デザインは歴代EOS-1系の中で一番カッコええんじゃないかと思うのだが、いかがだろうか?
 EOS化以降、キヤノンがニコンに敗れたモデルが2機種ある。因縁の対決1stラウンドはEOS-1 vs F4。実戦で使える動体予測機能を誇ったEOS-1に対して、止まったものにピントを合わせられる程度のAFであるF4は相手にならず、この勝負はマウントを変更してまでAF化に踏み切ったキヤノンの圧勝。そして、第2戦がこのEOS-1N vs F5である。1994年、油断したキヤノンがEOS-1の正常進化版EOS-1Nを投入したところ、2年後、ニコンがまさかの秒速8コマの高速機F5を発売。AFも劇的に向上し、これにビビらされたキヤノンは急場しのぎでEOS-3を追加。しかし、キヤノンの負けは明らかで、2000年発売のEOS-1Vまで枕を高くして眠れなかったのである。もう1敗はEOS-1D Mark III vs D3。いまだキヤノン使いが羨むフルサイズの高速連写機D3は現在のニコン大躍進の原動力。これからもこの2社がガチンコ勝負を続ける限り、我われの購買意欲をかきたてる魅力的なカメラが登場し続けるのは間違いない。
 そして、写真の基本、標準レンズの50mm。就職して最初の給料を握りしめ、福岡・天神のビックカメラで買った思い出のレンズである。出番こそ少ないが、やはり50mmレンズは1本持っておかないとモグリである。
Canon EF500mmF4L IS USM
 コイツでしか撮れない1枚がある。2007年3月、ついに買ってしまった白い巨砲ゴーヨン。今まで、サンニッパだけではどうしてもあのカーブに届かない、バックを引き寄せられないというツライ思いをしてきた。しかし、これさえあればどんなカーブもオレのカーブ。はるか彼方のSカーブから、線路にへばりついての縦顔面まで守備範囲は広い。ただし、あまりに焦点距離が長いゆえに横アングルで使うと先頭車両のパンタの処理が難しく(ハミ出るのである)、横アンでの新たな使い方を模索中である。
 購入当時はロクヨンかコイツかの選択で悩んだが、ロクヨンの取り回しの悪さ(質量5.4kg、最大径170mm)には踏ん切りがつかず、軽量コンパクトなゴーヨンを選択した。しかし、軽量コンパクトとはいっても、質量3.9kgに当たり前だが約500mmの全長はデカかった。梱包してあるダンボール箱は小さな冷蔵庫(驚)!ぐらいの大きさで、持って帰るのもひと苦労だった記憶がある。
 最近では撮り鉄用よりもむしろモータースポーツ撮影用として大活躍。サーキットではほとんど1日中、このレンズを付けっ放しである。使いまくって減価償却が進むのは非常にありがたい。
Canon EF300mmF2.8L IS USM
 就職して最初のボーナスを全額投入して、気合の現金一括払い、約49万円で購入した我が撮り鉄人生初の白レンズ。電車や飛行機に乗る時はいつも重さに悩まされるが、使えば重さを忘れる写りのキレ!超音波モーターの実用化に10年出遅れたため、数年毎にモデルチェンジを繰り返しても周回遅れ、挙句の果てに白い塗装までパクッて迷走するライバル社を尻目に、世に送り出されて10年以上、常に最高画質をキープしてきた神のレンズ。こんなに素晴らしいレンズを作ってくれたキヤノン様にはホント感謝である。

 最近は使用頻度が高く、ほとんどコレだけで撮っているんじゃないかと思えてくる。実はいまだにイメージスタビライザー(手ブレ補正)の機能は使ったことがない。いつも三脚を使うので、ISは不要なのである。
Canon EF200mmF2.8L II USM
 使用頻度No.1。手持ちのレンズの中でベストの1本を選ぶんだったら、迷わずコイツである。北は北海道から南は鹿児島まで、幾多の激戦地で獲物を仕留めてきた良き相棒ニーニッパ。7:3編成撮りにアウトカーブに、場所を選ばず、縦横も問わず大活躍。ホントに気に入っている。
 しかし、以前、日除けにタオルをかけていたところ、レンズ先端の赤線を見た通りすがりの見知らぬバカ鉄から
「最近はXXXのズームも人気だよねぇ〜」
と、ナメた口調で言われたことがあった。かなりショックであった。
「テメェ、LレンズとXXXのズームの区別さえつかねぇのか、このクソボケェ!オノレの目ん玉は節穴か!ナメんなよ、アホンダラ!」
心の中でそう思ったのは言うまでもない。下手クソは機材を見る目さえなっていないのである。
 10万円以下で買えるコストパフォーマンスの良さに抜群の描写力。キヤノンユーザーなら、ぜひ1本購入することをお勧めする。
Canon EF135mmF2L USM
 200mmと見た目がそっくりさんの135mm。写りのキレは全EFレンズ中おそらくNo.1ではなかろうか?
(同率1位はEF180mmF3.5Lマクロだと思う)

 撮り鉄には70-200mmF2.8等の白玉ズームが人気だが、私はズームレンズを使わない。なぜなら、ズーム1本よりも単焦点を2本、3本と持っていた方がハッピーだからである。なぜハッピーなのかって?そんなもの物欲が満たされるからに決まっているではないか。そんなわけで100mm、135mm、200mmの3本の単玉を揃えた私は幸せな撮り鉄ライフを送っているが、3本一緒にバックに入れるとかなり重いのがタマにキズである。
Canon EF100mmF2 USM
 線路際での7:3編成撮りや夜のバルブで大活躍の100mm。今のレンズは実は2代目である。初代は保管が悪く、ビニール袋に入れてしまいっ放しにしていたらカビが生えてしまったために売っ払った。ゴメンよ、初代・・・。2代目は大事に使おうと心に誓っている。
 ところで、このレンズ、フィルター径が58mmでEF50mmF1.4と同じである。そのため、バルブで使う蛍光灯カブリ補正用のフィルターが共用できてありがたい。しかし、デジ全盛の今となっては、バルブでCCフィルターをカマすなんてメンド臭いことをするのは極少数なんだろうなぁ・・・。
Canon EXTENDER EF1.4XII
 超遠距離狙いに欠かせないエクステンダー。使用頻度は低いものの、コイツを使った一発は超ド迫力。
 500mmにくっつければ700mm、×1.6のデジなら1100mmオーバー!もはや撮れないものなどありえない?
PENTAX 67 II
 リアル撮り鉄標準装備のばけペン。中間シャッターが使えるように改造済み。早撃ち防止に方眼スクリーンも入れている。
 しかし、アイレベルファインダーの視野率が100%じゃないのがツライところであり、アングルを調整するたびにファインダーを外して何度も何度も隅っこまでスクリーンを確認し直すのは非常に面倒である。ファインダーを取り付けるときにロックを掛け忘れて、落としそうになった方もいるのではないだろうか?まぁ、切ったはずの電柱が写っていたら大ショックなだけに、仕方がない「儀式」なのかもしれない。
 ところで、みなさまは120と220のどちらのフィルムをお使いだろうか?私は220派。裏の遮光紙がない分、少しでも平面性が高いハズ!と信じて使っている。当然、巻き上げはテンションを保ってポジの浮きを抑えるためにシャッターを切る直前である。鰯の頭も信心から。こだわりあっての趣味である。しかし、最近は220のフィルムを最後まで撮り切ることはマレで、いつも途中で現像行き。ちょっともったいない気がする。
smc PENTAX M67 400mmF4ED[IF]
 (35mm相当で)200mm好きの私が67用に買った最初のレンズがコレ。実はボディよりも先に買ってしまった。ボディを買うまで、馬鹿デカいトランクはかなり邪魔だった。

 このレンズ、あまりに被写界深度が浅いため、ピントが合ったところ以外はボケボケである。例えば、機関車の前面にピントが合っている場合、乗務員扉はもうボケ始めているぐらいである。そのため、このレンズで撮った写真は非常に特徴的であり、一目で見分けることができる。一撃必撮という言葉がよく似合うレンズである。
smc PENTAX M67 300mmF4ED[IF]
「まだまだデジタルには踏み切れん!」
と、67用の2本目として購入したばけサン。度重なる値上げ前でも、新品で21万円もした。減価償却はいつになることやら。ばけヨン(M★400mmED)の影に隠れ、なかなか使う機会は少ないが、150mm相当の画角は持っていて損はない。

 ちなみに67一式(その他もね)を購入したのは、鉄ヲタ雑誌にも広告を出していることで有名な通称おぎさくこと荻窪カメラのさくらや。はたして、今までにいったいいくらお金を使ったことだろう?考えるだけでもオソロシイ。
smc PENTAX 67 165mmF2.8
 67ユーザーの基本である165mm。でも、実は私、85mm相当の画角のレンズを使うのが苦手である。特にインカーブのローアングルが下手クソなので、PENTAXが誇るこの名レンズを持っていなかった。
 しかし、2005年9月の価格改定で値上がりのため、急遽購入することに。まだまだ使いこなすのに修行中である。今後は私の写真にもインローのアングルがちょっとは増えることだろう、たぶん・・・。
smc PENTAX 67 90mmF2.8
 デジタル時代に完全に逆行して67用のレンズを新品で買っている私。いまさらながら元が取れるのか不安であるが、またまた買ってしまったのがちょっと広めの標準レンズ90mm。105mmF2.4とどっちにしようか迷ったが、山頂からの俯瞰には意外と広めが有利と気付いた私は90mmを選択した。遠景だとファインダーでピントを確認しずらいところがイマイチであるが、これさえあれば俯瞰の達人になる日も近いハズ?

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動態保存機
Canon T90
 1989年12月購入、EOS-1NHS導入により退役。
 高校生の時にバイトして、新宿ヨドバシカメラで9万円弱で購入した。当時はNew F-1とどっちにするか迷ったが、New F-1はモードラが別売りだったため、
「単体で秒速4.5コマ切れるし、電源は単3乾電池4本だし、T90の方が得じゃん!」
と、コイツを購入した。ボディのみの標準小売価格はたしかT90の方が1000円だけ安かったと記憶している。機能は劣っても、やはりキヤノンのフラッグシップはNew F-1なのである。

 一度シャッターマグネットの固着により、キヤノンサービスセンターから修理不能の死亡宣告を受けたが、大阪のヒガサカメラサービスにて奇跡の復活を遂げ、いまだ完動。週1回の空シャッターはかかせない。
Canon A-1 & FD50mmF1.4
 1985年1月、亡き祖父に買ってもらったスーパーシューターA-1。今、見てもバツグンにカッコええデザインをしている。モードラを付けるとさらにイカす。
 ストラップは当然キヤノンレッド。やっぱりキヤノンといったら、このである。F1(ウィリアムズ)やグループC(ポルシェ)のスポンサーカラーだったこの色は
「カッコええなぁ!」
と、クソガキだった私にさえ、そう思わせた。でも、コレ、今、売ってないんかなぁ?

 このカメラ、シャッターの最高速度が今では驚きの1/1000sである。そのため、同価格帯のニコンFE2やFAの1/4000sには差をつけられていた。しかし、モードラだけは秒速5コマ。巻き上げ最速はキヤノンの至上命題。我われキヤノン使いはニコンの秒速3.5コマに対して「何だよ、遅えじゃん!」と溜飲を下げたのであった。
Canon FD200mmF2.8
 FDレンズの中で一番よく使ったのが、このニーニッパ。200mm好きの原点である。単焦点レンズの方がズームよりも画質がいい、とのカメラ雑誌の売り文句に騙されて買ったこのレンズであるが、最新のEFレンズと比べても描写のキレに遜色はない。FDレンズとベルビアの組み合わせはカッコええ色が出た。唯一の欠点は輝度差が大きい被写体の輪郭部に発生するパープルフリンジ。雪や白いバラストと黒い線路の境界に紫がかった色ニジミが出たのである。EOS化により真っ先に200mmを導入し、コイツは退役となった。

 ちなみに現役当時のライバルはニコンAi180mmF2.8EDである。ニコンにはEDレンズが1枚入ってるので、FDユーザーはちょっと寂しい思いをしていたのだが、AF化で立場は逆転。EFには2枚も低分散ガラスが入っている。まあ、写りはどちらも変わらんと思うが、気持ちの問題は重要である。
Canon FD135mmF2
 200mmではちょっと近すぎるときに便利な135mm。T90との組み合わせで活躍した。遠景でもピントさえ合っていれば細かいナンバーも読み取れる解像度を持っており、前玉が膨らんだ大口径望遠レンズらしいこの形も含めて、非常に気に入っている。
 しかし、組み込み式のフードが短いところが欠点で、逆光ではまったく役に立たないために日除けが必需品だった。ちなみに日除けによく使っていたのはウヤ情誌の黒っぽい裏表紙である。ウヤ情を左手に持って、ハレ切りをしながらシャッターを切るのである。左側からの光線の場合は問題ないのだが、右からの光線は体勢がアクロバチックでツラかった。当時は電化区間よりも、非電化路線でよく使った思い出がある。

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特殊装備