2012.3.18(日)更新
小湊鐡道キハ200
2011.3.26(土) 小湊鐡道養老渓谷−上総大久保
PENTAX 67 II 90mmF2.8 RVP50(+1)
作風違うって?

 私が大嫌いな写真の一つに花ピンがある。手前の花だか葉っぱだか何だかよくわからん物体にピントを合わせて肝心の車両をボカす技法である。鉄道写真においてなぜこんな写真を撮るヤカラがいるのか甚だ理解に苦しむ。組写真に1枚だけ入っているのなら百歩譲って理解できる。しかし、本極め写真が1枚もなく、訳がわからん花ピン写真やパチ撮りスナップだらけなのはハッキリ言ってウンザリである。世の中そのようなブログやHPが多過ぎる。何ページ遡って見てみても何の感動もなく、お気に入り登録することもなく即移動である。
「キレイだからとりあえず撮ってみました。○○を入れて遊んでみました」
 私はこういう考え方が大嫌いである。遊んでるヒマがあったら気合入れてキチンと撮らんかい!オノレは遊びをカマすほど余裕があるのか?昔の人間は写真を撮られると霊を抜かれると言った。これは違う。写真は撮影者が魂を込めて撮るものである。表現したいモノがあるから、それが最も輝くように撮るのである。鉄道写真なのになぜ主題の列車をボカして花にピントが合わせるのか私にはワケがわからない。花を撮りたければバックは葉っぱにすればいい。写真を観賞する人は撮影者の技法などには感動しない。被写体のカッコよさ、美しさに感動するのである。
 この菜の花、農道を左右に動いて花の密度が最も高くかつ車両が花から抜けるポジションを選んだ。前景の菜の花をボカしたのは菜の花の密度を高め、奥行き感を出すためである。当然鉄道写真としての構図もクリアしたうえでのアングルである。
 東日本大震災で日本中が沈みこんでいた昨年3/末、小湊鐡道沿線には一時だけでも震災のことを忘れさせてくれる風景が広がっていた。

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